2025年12月末時点でNISA口座開設数は27.6%とのこと。ニュースで知っていろいろ考えてみました。
「Netflix でおすすめされた映画はすぐ見るのに、NISA は何年も後回しにしている」——自分の身内でもNISA開設していない家族がおり不思議だなと思いながら、この疑問を AI にぶつけてみました。返ってきた答えが予想以上に整理されていて、モヤモヤがすっきりしたので記事にまとめます。最終的には、この問いに対するひとつの答えとして『エッセンシャル思考』という本にたどり着きました。すでに10年ほど前に一度読んだ本でしたが内容の再確認になりました。
「おすすめされてすぐやる人・やらない人」は何が違うのか
最初にGeminiに聞いた問いはこれでした。「おすすめされてすぐ動く人と、なかなか手をつけない人がいます。これは素直さの差ですか?」
AI の答えは「素直さだけの問題ではない」というものでした。行動に移せるかどうかは、主に次の要因で決まるとのことです。
① コストとリスクの差(心理的ハードル)
Netflix のおすすめ映画は、失敗しても「数時間の損」だけです。追加のお金もかからず、ボタン一つで今すぐ始められます。一方、NISA は口座開設の手間、マイナンバーの準備、元本割れのリスクなど「時間・労力・お金」のコストが一気にかかります。脳が「面倒くさい」と判断するのは当然の反応です。
② 即時報酬 vs 遠い未来の報酬(現在バイアス)
人間の脳は「今すぐ手に入る快感」が大好きです。映画を見れば今すぐ「面白い!」という報酬が手に入ります。NISA の豊かさを実感できるのは 10 年、20 年先——脳は遠い未来のメリットのために今がんばるのが本当に苦手にできています。これは「現在バイアス」と呼ばれる、人間なら誰でも持っている認知の歪みです。
③ 「素直さ」と「騙されやすさ」は別問題
「素直にすぐ動く=騙されやすい」では必ずしもありません。映画をすぐ見るのは「リスクが低く、試すコストがほぼゼロ」だから動けているのであって、これは「行動のハードルが軽い」という強みです。NISA に慎重になるのは「リスクや手続きの面倒くささが脳のブレーキを踏ませている」から。むしろ健全な警戒心が働いている証拠で、決して悪いことではないとのことでした。
「時間がない」は本当か——優先度という軸で考える
続けて「おすすめされた本をすぐ読む人と読まない人の違いは?今の自分には読む時間がないというよりも、見たい映画や YouTube があって……」と聞いてみました。
AI の返答は核心を突いていました。「『時間がない』のではなく、『その本を読む優先度が映画や YouTube より低い』という状態です」。
そして、優先度を決めている要因として「エパ(エフォートパフォーマンス)」という概念を教えてもらいました。
- タイパ(タイムパフォーマンス):かかる時間
- コスパ(コストパフォーマンス):かかるお金
- エパ(エフォートパフォーマンス):かかるエネルギー・労力 ← これが一番重要
YouTube や映画は画面を開けば自動的に映像と音が流れてくるため、脳の消費エネルギーが非常に少なくて済みます(受動的)。疲れていても楽に楽しめるため、優先度が上がりやすい。一方、本は文字を目で追い、頭の中で意味を組み立てる能動的な作業が必要です。脳が「今はそっちに使うエネルギーがないよ」と判断すると、自然と後回しになります。
これは怠けているわけでも、読書が嫌いなわけでもない。脳がエネルギーを温存しようとしているだけです。すっきりしました。
AI がすすめた本——『エッセンシャル思考』
「優先度をつける考え方の土台をスッキリさせたいなら」と AI がすすめてきたのが、この本でした。さらに「詳しく解説してほしい」とお願いしたら、以下のようにまとめてくれました。
『エッセンシャル思考』は一言でいうと「エネルギーの分散を防ぎ、本当に重要な 1% のことに 100% の力を注ぐ」ための生き方・考え方です。私たちは無意識のうちに「あれもこれも全部やらなきゃ」と考えがちですが、エッセンシャル思考はその逆をいきます。
まず捨てるべき「3つの思い込み」
| 非エッセンシャル思考(よくある罠) | エッセンシャル思考 |
|---|---|
| 「全部やらなくては」 | 「これだけをやろう」 |
| 「どれも大事」 | 「大事なことはごくわずか」 |
| 「両方できる」 | 「何かを選ぶことは、何かを捨てること」 |
世間で「あれが良い」「これが良い」と言われるたびに心が揺れるのは、「全部やらなくては」という罠にはまっているからです。すべてを網羅しようとすると、エネルギーが四方八方に分散して、結局どれも 1 歩も進まなくなってしまいます。
エッセンシャル思考の「3つのステップ」
- 選択:すべての選択肢を吟味する(多くに Yes と言わない)
- 見極め:本質的な 1% 以外を「捨てる」(上手な断り方を身につける)
- 仕組み化:努力しなくても自動的に進むように「仕掛ける」
「おすすめされた本も読まなきゃ、NISA もやらなきゃ、映画も見たい、YouTube も面白い」——この状態まさに、エネルギーが四方八方に散っている状態です。エッセンシャル思考はそこに「で、今の自分にとって本当に大事なのはどれ?」という問いを立てることから始まります。
自分への気づき:「全部やらなきゃ」をやめてみる
この一連の対話を通じて、自分の中で整理がついたことがあります。
Netflix をすぐ見て NISA を後回しにしているのは、自分が怠け者だからでも、素直さが足りないからでもない。単純に「脳が今のエネルギーで処理できるものを優先している」だけでした。問題があるとすれば、「全部やるべき」という思い込みで自分を責めていたことの方です。
やることを絞る。今の自分に本当に必要なものだけを選ぶ。それだけで、かえって動き出しやすくなるかもしれません。『エッセンシャル思考』はそのための思考の土台を作ってくれる本として、次に読む一冊に選びました。
まとめ
AI との対話で浮かび上がったのは、「すぐやる・やらない」の差は性格ではなく、コスト・即時報酬・エネルギー消費量という脳の仕組みから来ているという話でした。そして「全部やらなきゃ」という思い込みを手放すヒントとして『エッセンシャル思考』にたどり着きました。この本を読んですでに10年経過していることに驚きですが、モヤモヤしている方の参考になれば嬉しいです。


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