久々のTOEIC再挑戦、まず手に取るべき1冊──金のフレーズが売れ続ける理由

思考・読書

「そういえば、TOEICってずっと受けてないな」と気づいたのは、会社の人事評価シートを眺めていたときのことでした。

英語スキルの欄に書けることが何もない。学生時代に一度受けたきりで、スコアはとっくに古くなっている。30代のサラリーマンとして、このまま何もしないのはまずいかな、という漠然とした焦りが生まれました。

ただ、「さあ英語の勉強を再開しよう」と思っても、何から手をつければいいか分からない。アプリ? 問題集? 英会話スクール? 選択肢が多すぎて、結局何もしないまま数週間が過ぎてしまいました。

そんなとき、同僚に「これだけやっておけばいい」と渡されたのが、『TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』でした。

金のフレーズとはどんな本か

著者はTEX加藤さん。TOEIC満点取得者で、長年TOEIC指導に携わってきた方です。この本の特徴は一言で言うと、「出る順に並んだ単語帳」。TOEICの本試験に実際に頻出する単語・フレーズを、登場頻度の高い順に収録しています。

アルファベット順でもなく、品詞別でもない。「本番でよく出る順」という切り口が、受験対策としてとても合理的だと感じました。

使ってみて気づいた3つのこと

1. 持ち歩けるサイズが最大の武器

この本、文庫本サイズなんです。最初に手に取ったとき、「あ、これならカバンに入る」と直感しました。

私はミニマリスト思考で、荷物はなるべく増やしたくない派。分厚い参考書を持ち歩くのは苦痛でしかないのですが、金のフレーズはそのストレスがない。通勤電車の中で、ちょっとした待ち時間に、さっと取り出して使えます。

「勉強時間を確保する」のではなく、「すでにある移動時間を活用する」という発想に切り替えられたのが大きかったです。特別な時間を作らなくていい。これが継続できている理由のひとつだと思っています。

2. 1日5単語だけ、がちょうどいい

「1日5単語」と決めて始めました。少なすぎると思うかもしれませんが、これが侮れない。

5単語 × 365日 = 1,825単語。1年続ければ、収録されている1000単語は余裕でカバーできます。毎日コツコツ続けることが英語学習の本質だと感じますし、「今日5単語やった」という小さな達成感が、翌日の継続につながります。

以前、分厚い問題集を買って「今週中に50ページ」と計画を立て、3日で挫折した経験があります。あの反省から、「無理のない量を毎日」というスタイルに変えました。金のフレーズはそのスタイルと完璧に合っています。

3. 「出る順」だから、すぐ手応えを感じられる

最初のページから「よく見る単語」が登場します。ビジネスシーンで実際に使われる言葉や、メールでよく見かける表現が多く、「あ、これ知ってる」「これは意味を知らなかった」という体験が交互に来ます。

特に印象的だったのは、「subscribe(定期購読する)」「inventory(在庫)」「comply(従う)」といったビジネス単語が序盤に集中していること。仕事で英語のメールを読む機会がある人なら、読みながら「あ、あのときのメールはこういう意味だったのか」と点と点がつながる感覚があります。

アルファベット順の単語帳だと、最初の数日は「A」から始まる単語ばかりで飽きてしまいます。でも金のフレーズは頻出順なので、どのページを開いても「本番に出る単語」を学んでいる感覚が続く。これがモチベーション維持に効きます。

3ヶ月使ってみて、変わったこと

毎日の通勤電車でコツコツ続けて3ヶ月。目に見えてスコアが上がったとはまだ言えません(笑)。ただ、変化はありました。

仕事の英語メールを読むときの「詰まり方」が減りました。知らない単語が出てきて止まる回数が減り、読むスピードが上がった気がします。TOEICのスコアという数字より先に、日常の小さな変化として実感できたことが、続ける力になっています。

また、「英語の勉強をしていない罪悪感」がなくなりました。毎日5単語やっている、という事実が、心の支えになっています。

継続するために意識したこと

3ヶ月続けられた背景には、いくつか意識したことがあります。特別な意志力は必要ありません。仕組みを作ることが全てです。

まず、「毎朝電車に乗ったら開く」というルールを決めました。ホームでスマホを触る代わりに金のフレーズを取り出す。「勉強のための時間を作る」のではなく、「すでにある時間に差し込む」という発想の転換です。1回5〜10分でも、毎日続けることで確実に積み重なります。

次に、覚えられなかった単語には小さく印をつけました。2周目、3周目と繰り返すたびに印の数が減っていく。目に見える進捗が、続ける力になりました。

そして、「今日5単語やった」という感覚を大切にしました。完璧に覚えることを目指すと、分からない単語が出るたびに自己嫌悪に陥ります。英語学習は短距離走ではなく長距離走。金のフレーズはそのペースで続けやすい1冊だと思います。「今日もできた」という小さな達成感の積み重ねが、半年後には確実に大きな差になっています。

スコアアップへの次のステップ

語彙の基礎を作ったあと、次のステップとして公式問題集でリスニング・リーディングの演習を積むのが有効です。TOEIC 600点を目標にするなら、まず「単語を知っている状態」を作ることが先決。その土台があれば、問題演習が格段に効率よく進みます。

私自身はまだ正式にスコアを計測していませんが、英語メールを読むときの詰まり方が明らかに減りました。600点という数字がリアルな目標として感じられるようになったのも、単語の基礎を積み上げてきたからだと思います。単語力は英語の根幹。金のフレーズで土台を固めてから、リスニング練習や公式問題集へステップアップする流れが、無理なく続けられる王道だと感じています。「まず単語」と割り切ることが、遠回りのようで最短の道かもしれません。

こんな人におすすめ

  • TOEICをしばらく受けていなくて、何から始めればいいか迷っている
  • まとまった勉強時間を確保できないサラリーマン・社会人
  • 分厚い参考書を買って挫折した経験がある
  • ビジネス英語の基礎固めをしたい

逆に、すでに700点以上のスコアを持っている人や、英語を日常的に使っている人には物足りないかもしれません。あくまで「再スタートの1冊目」として位置づけると、この本の価値が最大化されます。

今日からできるアクション

英語の勉強を「いつかやろう」と思い続けている人にお伝えしたいのは、始めるハードルを下げることが全てだということです。

まず金のフレーズを手に入れて、カバンに入れてください。それだけで第一歩は踏み出せます。毎日1単語でも5単語でも、開いて眺める習慣をつけるだけで、半年後には確実に違う自分がいます。

「スコアを上げる」より「毎日続ける」を目標にする。そのための1冊として、金のフレーズは今も私のカバンの中に入っています。

この記事が、あなたの「英語の再スタート」のきっかけになれば嬉しいです。

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