「気づいたら口で息をしていた」もしくは「デスクワーク中など集中しているときほど、口がぽかんと開いていた」そんなことがありませんか? 私も長年、そのクセに気づかないまま過ごしてきました。
そんな中で出会ったのが、フィジカルトレーナー・中西哲生さんの著書です。タイトルは『人生最高のコンディショニング 仕事も人生も好転する55の習慣』。読み終えたあと、特に「呼吸」と「舌」についての内容が、強く印象に残りました。
本の概要をひと言でいうと
著者の中西哲生さんは、数多くのトップアスリートを指導してきたパーソナルコーチです。本書は、その指導経験をもとにした55の習慣をまとめた一冊です。
内容は、呼吸・姿勢・食事・メンタルなど多岐にわたります。ただし、専門的なトレーニング理論が並ぶわけではありません。むしろ、忙しい人でもすぐ試せる、小さな習慣が中心です。そのため、アスリートだけでなく、サラリーマンにも活かせる内容だと感じました。
「鼻呼吸」が身体を変えるという話
本書の中で、特に響いたのが呼吸についてのパートです。中西さんは、口呼吸よりも鼻呼吸のほうが身体に良いと説明しています。
鼻には、空気を加温・加湿しながら取り込む働きがあるためです。一方、口呼吸は喉が乾燥しやすく、雑菌も入り込みやすいといわれています。
言われてみれば、私自身にも口が開きがちな自覚がありました。特に、パソコン作業に集中しているときほど、その傾向が強い気がします。そこで、まずは「口を閉じる」ことを意識するようになりました。たったそれだけでも、鼻呼吸への意識は大きく変わります。
呼吸を変えると、集中力も変わる
以前の私は、来客対応や電話のあと、なんとなく息が浅くなっていました。考えてみると、緊張する場面ほど、口呼吸になっていた気がします。
本書を読んでからは、深呼吸ではなく「鼻から静かに吸う」ことを意識するようにしました。すると、同じ深呼吸でも、心が落ち着くまでの時間が短くなった感覚があります。もちろん、これは個人の体感にすぎません。ただし、呼吸の仕方ひとつで、こんなにも感覚が変わることに驚きました。
舌を鍛えると、身体全体が変わる
さらに印象的だったのが、舌トレーニングについての内容です。本書によれば、舌先を上の歯茎に軽く押し当てるだけで、舌の筋力を鍛えられるそうです。
特別な道具も、広い場所も必要ありません。電車を待つ数分でも、エレベーターを待つ数十秒でも取り組めます。なぜなら、この舌トレーニングは「意識するだけ」で成立するからです。道具を増やさずにできる習慣は、ミニマリスト思考の私にとっても魅力的でした。
このトレーニングの良いところは、誰にも気づかれずにできることです。会議中でも、電車の中でも、周囲に不自然な印象を与えません。そのため、忙しいサラリーマンにこそ向いている習慣だと感じました。
そして、驚いたのが舌の重さについての一節です。実は、舌はスマホ1台分ほどの重さがあるといいます。これほどの重さがある筋肉を、私たちは普段ほとんど意識せずに使っています。
逆にいえば、舌の筋力が衰えると、その重みを支えきれなくなるということです。舌の位置が下がると口が開きやすくなり、口呼吸にもつながってしまいます。つまり、舌トレーニングは、鼻呼吸を保つための土台でもあるのです。この一節を読んで、初めて舌と呼吸のつながりを意識しました。
今日からできるアクション
本を読んだあと、私が始めたのはとてもシンプルなことです。
- 信号待ちや電車待ちの間、舌先を上の歯茎に押し当てる
- 口が開いていないか、ふとした瞬間に確認する
- デスクワーク中、口を閉じて鼻呼吸を意識する
どれも、新しい道具や特別な時間を必要としません。すきま時間を使うだけなので、無理なく続けられそうです。まずは1週間、意識してみようと思います。
まとめ
『人生最高のコンディショニング』は、大がかりな変化を求める本ではありません。むしろ、日々のちょっとした意識の積み重ねが、身体を変えていくと教えてくれる一冊です。
特に、呼吸や舌といった、普段意識しない部分に目を向けるきっかけになりました。もし、あなたも「なんとなく身体が重い」「集中力が続かない」と感じているなら、一度手に取ってみてください。待ち時間の使い方が、少し変わるかもしれません。









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