ふと鏡や写真に写った自分の後ろ姿を見て、驚いたことはありませんか。「あれ、こんなに厚みがあったっけ」と。体重は変わっていないのに、輪郭だけがぼやけて見える。そんな感覚に、心当たりのある方も多いと思います。
サラリーマンとして働いていると、姿勢はいつの間にか崩れていきます。そして、その積み重ねが「厚み」となって残っていくのです。
今回は、そんな悩みにヒントをくれる一冊を考察します。理学療法士・土屋元明さんの新刊『からだの厚みを薄くする』(サンマーク出版)です。ミニマリストの視点から、このテーマを読み解いてみます。
本の概要:「厚み」の正体は姿勢と脂肪浸潤
本書は、姿勢や筋肉の専門家である土屋元明さんが、医学的根拠に基づいて「厚み」の正体を解き明かした一冊です。
「厚み」の正体は、大きく分けて2つあります。ひとつは姿勢の崩れによる「厚見え」。もうひとつは、筋肉の質が落ちることで脂肪が入り込む「脂肪浸潤」です。
本書では「ふけ山うなじ」「布団背中」「地滑り胸」「貫禄肩」という4つの「ファースト厚み」を取り上げています。そのうえで、セルフケアによる解消法を紹介する構成です。体重を減らす一般的なダイエット本とは、少し違う切り口だと感じました。
ミニマリスト視点での考察1:モノより先に「持ちすぎた姿勢」を手放す
ミニマリストというと、部屋の中のモノを減らすイメージが強いかもしれません。しかし、この本のテーマを読み解くと、体にも余分なものが積み重なっていくのだと気づかされます。
姿勢のクセは、いわば目に見えない「持ち物」です。猫背やなで肩は、何年もかけて少しずつ積み重なった習慣の結果と言えます。つまり、部屋のモノと同じで、いつの間にか増えてしまった余分なものなのです。
たとえば、デスクワーク中は無意識に肩が前に出てしまう人も多いはずです。一日の終わりに鏡を見ると、背中に厚みが出ているように感じる。これは「持ちすぎた姿勢」のサインなのかもしれません。
ミニマリストの暮らしでは、「増やさない」ことを何よりも大切にします。また、姿勢も同じで、崩れを溜め込む前に気づき、日々リセットする習慣が必要だと感じました。
ミニマリスト視点での考察2:40代からの「引き算」は体にも当てはまる
本書によれば、筋肉の曲がり角は40歳だと言います。つまり、年齢を重ねるほど、何もしなければ「厚み」は自然と増えていくということです。
これは、モノや情報にも共通する話だと思います。放っておくと、部屋にはモノが増え、スケジュールには予定が詰まっていきます。何もしなければ、増える一方なのです。
だからこそ、意識して「引き算」をする必要があります。本書が提案するセルフケアも、増えた厚みを元に戻すという、まさに引き算の発想です。
モノを手放す習慣があるミニマリストほど、この「引き算」の感覚は馴染みやすいはずです。体という一番身近な資産にも、同じ考え方を応用する価値があると感じました。
ミニマリスト視点での考察3:短時間で続けられる仕組みが、暮らしを変える
読者レビューを見ると、「1時間ほどで読める」「隙間時間に取り入れやすい」という声が目立ちます。特別な道具も長い時間も必要としない点が、支持されている理由のようです。
ミニマリストの習慣づくりも、まさにこの発想と重なります。道具を増やさず、時間もかけず、それでも続けられる仕組みを作ること。これがミニマルな暮らしの核心だと、私は考えています。
たとえば、朝の身支度のついでに、鏡の前で肩の位置を確認するのもひとつの方法です。特別な時間を作らず、すでにある習慣に1つ動作を足すだけ。これなら、忙しい日々の中でも続けやすいはずです。
今日からできるアクション
この考察から、今日から試せそうなことを3つ挙げてみます。
- 鏡や写真で、自分の後ろ姿・横姿を客観的にチェックしてみる
- デスクワークの合間に、肩を後ろに引いて胸を開く動作を挟む
- 「増やさない」だけでなく「積み重ねをリセットする」習慣を1つ生活に取り入れる
モノを減らすときと同じで、まずは今の状態に気づくことがスタートラインです。厚みも、部屋の散らかりも、気づかなければ手放しようがありません。
まとめ
『からだの厚みを薄くする』は、体重ではなく「見た目の厚み」に着目した一冊のようです。これまでにない切り口だと感じました。
ミニマリストの視点で読み解くと、モノを減らす発想は姿勢や習慣にも応用できると気づかされます。
年齢を重ねるほど、何もしなければ増えていくのは、モノもお金も体の厚みも同じです。だからこそ、日々小さな引き算を続ける意識を持ちたいと思いました。
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