「かわいそうな私」より「これからどうするか」。『幸せになる勇気』が変えた、嫌なことがあったときの思考法

書籍「幸せになる勇気」の表紙 思考・読書

嫌なことがあったとき、頭の中で何度も何度も繰り返してしまうことって、ありませんか?

「あの人がこう言ったから傷ついた」「なんで私ばかりこんな目に遇うんだろう」。そんな言葉が、ぐるぐると頭の中を回り続ける。

以前の私は、嫌なことがあるたびに「誰が悪かったか」を振り返り続けていました。まるで事件を解決しようとする刑事のように、原因と責任の追及をやめられなかった。

でも、ある日気づいたんです。それは「整理」じゃなくて「消耗」だったと。

そのことを気づかせてくれたのが、今日紹介する『幸せになる勇気』という本です。

『幸せになる勇気』とはどんな本か

この本は、大ベストセラー『嫌われる勇気』の続編です。著者は岸見一郎さんと古賀史健さんのコンビ。哲学者とライターが対話形式でアドラー心理学を解き明かしていく、あのシリーズの第2弾です。

前作『嫌われる勇気』では、「他者の期待に応えなくていい」「課題の分離」といった考え方を学びました。読んで衝撃を受けた方も多いはず。

『幸せになる勇気』では、その先へ進みます。「では、実際にどう生きるか」という実践的な問いに、アドラー心理学の視点から答えていく内容です。

マコなり社長のYouTubeで知った、3本の柱

正直に言うと、私がこの本を手に取ったきっかけは読書ではありませんでした。YouTubeです。

マコなり社長さんの動画の中で、この本のエッセンスとして紹介されていた「3本の柱」という考え方。それを聞いた瞬間、「これだ」と思ったんです。

動画の中でマコなり社長さんが段ボール箱に文字を書いて三角柱を作り、「嫌なことがあったとき、人間の思考はこの3つに分類できる」と説明していたのが、すごく印象に残っています。

3本の柱とは何か

その3本の柱とは、こちらです。

  • 悪いあの人:「あいつが悪い」「あの上司のせいだ」と他者を責め続ける思考
  • かわいそうな私:「なんで私ばかり」「私は被害者だ」と自分を憐れむ思考
  • これからどうするか:過去ではなく未来に目を向ける建設的な思考

アドラー心理学では、「悪いあの人」と「かわいそうな私」は、どちらも問題解決に役立たない思考パターンだと言います。そして本当に意味があるのは「これからどうするか」だけ、というわけです。

頭ではわかるんですよね、それが正しいって。でも、嫌なことがあった直後はどうしても「悪いあの人」か「かわいそうな私」に引っ張られてしまう。そこで私はある行動に出ました。

ダイソーで三角柱の消しゴムを買った

マコなり社長さんが段ボールで三角柱を作っているのを見て、「私も欲しい」と思いました。でも、さすがに段ボールを持ち歩くのは無理です(笑)。

そこで思いついたのが、ダイソーで売っている三角柱の消しゴムでした。形がぴったり。しかも持ち運びやすい。

購入した三角柱の消しゴムの3面に、テプラで文字を貼り付けました。

  • 1面目:悪いあの人
  • 2面目:かわいそうな私
  • 3面目:これからどうするか

こんな感じで仕上がりました。

三角柱の消しゴム(悪いあの人)

各面を見るとこんな感じです。

消しゴム「かわいそうな私」面
消しゴム「これからどうするか」面

これをカバンの中に常に入れています。嫌なことがあったとき、この消しゴムを取り出して「自分は今どの面にいるか?」を確認するんです。

「あ、今『かわいそうな私』の面を向いてるな」と気づくだけで、不思議と頭が冷静になってきます。自分の思考を「見える化」するって、こんなに効果があるのかと実感しています。

具体的にこう使う:職場での実例

先日、職場でちょっと理不尽だな、と感じることがありました。

「なんであの人はああいう言い方をするんだろう」「自分だけ損してる気がする」——そんな気持ちが湧いてきて、帰りの電車の中でもずっと引きずっていたんです。

そこでカバンから消しゴムを取り出しました。「今自分はどの面にいるか?」

明らかに「悪いあの人」と「かわいそうな私」を行き来していました。

じゃあ、「これからどうするか」に切り替えよう。

明日、もし同じようなことが起きたとしたら、どう動くか。どう伝えれば自分の気持ちが通じるか。それだけを考える。

そう切り替えた瞬間、頭の中のループが止まりました。完全に気持ちが晴れたわけじゃないけれど、少なくとも「消耗」はしなくなった。

今日からできること

本を読む前にまず試してほしいのが、この3つの柱を紙に書いてみることです。

  • 最近モヤモヤした出来事を1つ思い浮かべる
  • その時の自分の気持ちが「悪いあの人」「かわいそうな私」「これからどうするか」のどれだったか分類する
  • 「これからどうするか」の視点だけで、その出来事を見直してみる

これだけで、思考の使い方がガラッと変わります。

そして私のように、三角柱の消しゴムやメモ帳など「物理的なもの」に3本の柱を書いておくのもおすすめです。目に見える形にすると、感情的になっている瞬間でも立ち止まるきっかけになります。

三角柱の消しゴム(悪いあの人、かわいそうな私、これかどうするか)

まとめ:生きやすくなりたい人へ

生きていれば、嫌なことは必ずあります。理不尽な出来事も、傷つく言葉も、思い通りにいかない日も。

でも、その後どう過ごすかは、自分で選べます。

「悪いあの人」「かわいそうな私」は、正直な気持ちです。感じてしまうのは仕方ない。でも、そこに居続けるかどうかは、選択できる。

『幸せになる勇気』は、そういう選択の力を与えてくれる本です。生きづらいな、と感じている方にこそ、ぜひ手に取ってほしい一冊です。

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