たまにコストコに行きます。あの広い店内と、大きなカートいっぱいの買い物は、ちょっとした非日常で楽しいものです。
そんなある日、レジの長い行列を眺めながら、ふと疑問がわきました。「日本国民のうち、どのくらいの人がコストコに行ったことがあるんだろう?」と。
コストコ訪問経験者の正確な数字はわかりません。しかし、こういうときに役立つのがフェルミ推定です。ひろゆきさんの話などでもよく登場する、あの「ざっくり見積もる」手法ですね。今回は、それを使って推測してみました。
フェルミ推定とは?
フェルミ推定とは、正確なデータがなくても、いくつかの仮定を積み重ねて「だいたいこのくらい」という数字を出す方法です。
有名な例が「日本にピアノの調律師は何人いるか」という問題です。一見わからなくても、人口や需要から順番に絞り込むと、意外と近い数字にたどり着けます。
せっかくなので、この調律師の問題も少し解いてみるとこんな感じです。
1.まず、日本国民の人数を約1億2000万人で、日本の世帯数を約5,000万世帯とします。
2.次に、ピアノを持っている家庭の割合を考えます。仮に5%とすると、ピアノのある家庭は約250万世帯。
3.ピアノは年に1回ほど調律するとなると年間の調律件数は約250万件。
4.調律師1人が1日に3件、年間250日働くと考えます。すると、1人が年間にこなせるのは750件ほど。
5.あとは割り算です。「250万件 ÷ 750件 = 約3,300人」。つまり、日本のピアノ調律師は約3,000〜3,500人と推定できます。
このように、わからない数字でも「需要」と「1人あたりの処理量」に分解すれば答えが見えてきます。これがフェルミ推定の基本の型です。
今回は、これをコストコに当てはめてみます。ポイントは、コストコが会員制で、しかも「会員+同伴者」しか入れないという特徴です。この仕組みをうまく計算に組み込むのがコツになります。
コストコ訪問経験者をざっくり推定してみる
それでは、実際に計算していきます。今回は「会員数」を起点に、そこから同伴者を足していくアプローチをとりました。
①店舗数:約35店舗
まず、日本のコストコ店舗数です。主要な都道府県に1〜2店舗、大都市圏に多め、というイメージから、全国で約35店舗と仮定しました。
②1店舗あたりの会員数:約15万人
次に、1店舗あたりの会員数です。コストコは商圏が広く、車で1時間圏内の人口を150万人と仮定します。そのうち10%が会員になると考え、15万人としました。
つまり、現在の会員数は「35店舗 × 15万人 = 約525万人」です。
③過去の解約者も足す:1.5倍
ただし、「行ったことがある人」を数えるなら、すでに解約した元会員も忘れてはいけません。コストコは日本上陸から25年以上たっています。
引っ越しや生活の変化でやめた人が、現会員の半分くらいはいると考え、累計を1.5倍にします。すると「525万人 × 1.5 = 約800万人」が、これまでに会員になったことがある人です。
④同伴者を足す:1人あたり3人
そして、ここがコストコ推定の肝です。会員は同伴者を連れて入れます。家族や友人を入れ替わり連れて行くことを考えると、1人の会員が生涯で連れて行くユニークな人数は、平均3人ほどと仮定しました。
つまり、会員本人(1人)+同伴者(3人)=4人が、その会員をきっかけにコストコを経験している計算です。
結論:約3,200万人(4人に1人)
ここまでの数字をかけ合わせます。
800万人 × 4人 = 約3,200万人
というわけで、日本のコストコ訪問経験者は、ざっくり約3,200万人と推定してみます。これは日本の総人口(1億2,000万人)の約26%、つまりだいたい4人に1人という割合です。
もちろん、これはあくまで仮定を積み重ねた推測です。正確な事実はわかりません。しかし、「4人に1人くらいかな」という感覚は、なんとなく実感とも近い気がします。
最後に、実際にコストコの店舗数をWebサイトから確認してみると、2026年7月1日現在で37店舗あるようです。
わが家で検証してみると
面白いので、わが家でも検証してみました。すると、田舎に住む私の父親は、まだ一度もコストコに行ったことがありませんでした。一方で、他の家族はみんな行ったことがあります。つまり、身近なサンプルでも「行ったことがない人」が一定数いるわけです。
特にコストコは出店エリアが都市部に偏っています。そのため、地方に住む人ほど「行ったことがない」割合が上がります。父のケースは、まさにその典型でした。この偏りを考えると、全国で2〜3割という推定は、やはり妥当な線に思えます。
フェルミ推定をもっと鍛えたい人へ
今回のように「わからない数字をざっくり出す」練習は、やってみると意外とクセになります。そして、この考え方は仕事の課題解決にもそのまま使えます。
もし「もっとこの思考法を身につけたい」と思ったら、細谷功さんの『地頭力を鍛える』がおすすめです。まさに今回使った「フェルミ推定」を軸に、自分の頭で考える力を鍛える方法を解説した一冊です。
私自身、この本を読んでから「知らないこと=考えられないこと、ではない」と思えるようになりました。数字に強くなりたい人にも、ぜひ手に取ってみてほしい本です。
今日からできること
- 日常の「どのくらいいるんだろう?」をフェルミ推定でざっくり計算してみる
- 数字を出すときは「前提→仮定→計算→検証」の順で組み立てる
- 推定したら、身近な家族や友人でミニ検証して感覚とのズレを確かめる
フェルミ推定は、答えが合っているかより「筋道を立てて考える練習」に価値があります。買い物の行列に並ぶ時間も、いろいろ思案していると楽しいもんです。
ちなみにこの記事を書いている中で思い出したのですが、私個人の話でいうと20代の頃(もうすでに20年ほど前・・・)、勤務していた会社で英会話の時間がありアメリカ人の先生が講師として来てくれていたのですが、話の流れでCOSTCOが楽しいという流れがあり、その頃日本国内では数少なく3店舗目にオープンした東京都町田市の多摩境店の最寄り駅に集合して連れて行ってもらったのでした。懐かしい・・・。その頃はマフィンは12個が一つの厚紙+ラップでの簡易包装でたしか800円くらいで売られてて、購入後店舗外の近くのカインズでZipロックを購入して3人で分けて持ち帰った記憶があります。懐かしい〜。先生元気にしていますか〜。







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