「電気ケトルで白湯を作るのはやめたほうがいいよ」——友人からそう言われたとき、正直ピンときませんでした。お湯を沸かすだけなのに、何が違うのでしょうか。気になって調べてみると、なるほどと納得できる理由がありました。
白湯を電気ケトルで作ってはいけない!?
問題のカギは「トリハロメタン」という物質です。水道水には消毒のための塩素が含まれており、この塩素が水中の有機物と反応することでトリハロメタンが生成されます。
怖いのはここからです。トリハロメタンは加熱すると一時的に増加します。沸騰直前の状態では、元の水と比べて最大3〜4倍に増えるとも言われています。つまり、中途半端な加熱がもっとも危ない状態になるわけです。
そして電気ケトル(ティファールなど)は、沸騰すると自動でスイッチが切れます。つまり、トリハロメタンが一番多い状態で加熱が止まってしまいます。その後は蓋を閉めたまま放置されるため、揮発もしません。
白湯を安全に作るには「10分以上の沸騰」が必要
トリハロメタンと塩素を除去するには、沸騰してから蓋を外して10〜15分間、弱火で沸かし続ける必要があります。揮発性の物質なので、空気に触れさせながら加熱し続けることで、蒸気とともに抜けていきます。
やかんであれば、蓋を外して火にかけたまま長時間沸かし続けることができます。一方、電気ケトルは構造上それができません。そのため、水道水から白湯を作るならやかん一択という結論になります。
| 電気ケトル(ティファール等) | やかん(直火) | |
|---|---|---|
| 沸騰後の加熱継続 | ❌ 自動停止 | ✅ 継続可能 |
| 蓋を外して揮発 | ❌ 困難 | ✅ 簡単 |
| トリハロメタン除去 | ❌ できない | ✅ 10分以上で除去 |
| 塩素除去 | △ 不十分 | ✅ 十分 |
なお、ミネラルウォーターや浄水器の水であればトリハロメタンの心配はないため、電気ケトルでも問題ありません。水道水を使う場合だけ、やかんを選ぶことが大切です。
ミニマリスト視点で選んだやかん:野田琺瑯
私はミニマリストを目指していることもあり、昔から電気ポットのケーブルがどうしても気になっていました。コンセントから伸びるケーブルが鬱陶しく感じてしまう——そんな理由から、電気ケトルを手放したいと思っており、2023年から使い続けているのが、野田琺瑯のアムケトル(2.0L)です。ホワイトの琺瑯製で、見た目がシンプルでキッチンに馴染みます。IH対応なので使い勝手も良く、蓋を外して沸かし続けることもできます。
琺瑯は匂いが移りにくく、金属臭もしないため、白湯の味をクリーンに保てる点も気に入っています。何より、ケーブルがないのでキッチンがすっきりします。
塩素の安全性についてのWHOの見解
ここで一点、補足しておきたいことがあります。塩素そのものの健康への影響についてです。
WHO(世界保健機関)の「Guidelines for Drinking-water Quality(飲料水水質ガイドライン)第4版」では、飲料水中の塩素濃度が5mg/L以下であれば、生涯にわたって飲み続けても健康への悪影響はないとされています。
なお、日本の水道水に含まれる残留塩素の管理目標値は1mg/L以下と定められており、WHOの基準よりもさらに厳しく管理されています。
ただし、WHOも認めているとおり、5mg/Lに近い濃度になると塩素臭が強くなり、飲みにくく感じます。「塩素臭がして飲めない」という感覚は健康リスクとは別の話であり、安全性ではなく飲みやすさの問題です。
つまり、水道水の塩素を過度に恐れる必要はありませんが、白湯としておいしく飲むためには、やはりしっかり沸かして塩素臭を飛ばすことが有効です。
(参考:WHO Chlorine in Drinking-water – Chemical fact sheet)
今日からできること
- 水道水の白湯はやかんで作る——沸騰後に蓋を外して弱火で10〜15分が目安
- 電気ケトルはミネラルウォーター用に——水道水で使うと塩素・トリハロメタンが残りやすいので気になる方はミネラルウォーターを用いる
- ケーブルが気になる人はやかんへの切り替えを検討——ミニマリスト視点では電気ポットもいいですが、やかんもシンプルでオススメです
まとめ
友人の一言で知った「やかんで白湯を作るべき理由」。調べてみると、電気ポットだと少なからず塩素・トリハロメタンの影響があるとのことで、水道水をつかうのであればやかんの方がシンプルでよさそうです。
健康のために白湯を飲み始めたのに、作り方が間違っていては意味がありません。やかんへの切り替えは手間でなく、むしろ電気ポットのケーブルが消えてキッチンがすっきりするというおまけもついてきます♪







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