創業50年「일미집」の看板は감자탕。おぎやはぎトラベルも絶賛した名店

カムジャタン 韓国旅

ソウルの食堂の看板を歩きながら眺めていたら、創業50年の名店「일미집(イルミチプ)」の前で足が止まりました。看板には大きく「감자탕」の文字。実はこの店、お笑いコンビ・おぎやはぎのトラベル番組でも紹介され、10点満点の評価をつけた元祖カムジャタンの店です。

감자탕は「감자=じゃがいも」「탕=スープ」と覚えれば読めそうに見えますが、実はこの名前の由来には2つの説があります。そして「탕」という1文字さえ覚えてしまえば、갈비탕・매운탕・삼계탕まで一気に読めるようになります。

この記事では、일미집(イルミチプ)の看板から読み解いた韓国語と、創業50年の名店で実際に食べたカムジャタンの様子を紹介します。

감자탕とは?ソウルの食堂で必ず見る看板

감자탕(カムジャタン)は、豚の背骨とじゃがいもを一緒に煮込んだ韓国の定番スープ料理です。ソウルの下町を歩いていると、赤い文字で「감자탕」と大きく書かれた看板をあちこちで見かけます。今回訪れた일미집の看板にも、格子模様の窓ガラスいっぱいに「감자탕」の文字が並んでいました。

辛くて骨付きの豚肉がゴロゴロ入ったこの料理、実は名前の由来がはっきりしていません。しかし、そこには韓国語を読み解くヒントが隠れています。

감자탕の名前には「じゃがいも説」と「豚背骨説」の2つがある

一般的によく知られているのは「감자=じゃがいも」説です。감자탕には丸ごとのじゃがいもが入っているため、そのまま「じゃがいものスープ」と理解する人が多いのです。日本語のガイドブックでもたいてい「감자=じゃがいも」と紹介されています。

しかし、もうひとつ別の説があります。それは「豚の背骨」に由来するという説です。昔、豚の背骨のことを甘い肉という意味で「감저(甘猪)」と呼んでいたことがあり、これを煮込んだスープが「감저탕」と呼ばれていた、というものです。その後、じゃがいもが庶民の食材として広まる中で、発音が近い「감자」に呼び名が変化していったと考えられています。

つまり、감자탕の”감자”は、じゃがいもを指しているのか、豚の背骨を指しているのか、今も答えが定まっていません。1つの単語に2つの由来が重なっているところが、韓国語のおもしろいところです。

「탕」の1文字を覚えると、他のスープ料理も読める

감자탕の中で、実はいちばん使い回しが効くのが「탕」の1文字です。탕は漢字の「湯」にあたり、韓国語では「スープ」全般を意味します。つまり「〇〇탕」と書かれていたら、中身が何であれ「〇〇のスープ」だと分かるのです。

일미집の看板を見ながらこの1文字を覚えておくと、ソウルの食堂街を歩くだけで読める料理名が一気に増えます。以下の早見表にまとめました。

ハングル 読み方 意味
감자탕 カムジャタン 豚背骨とじゃがいものスープ
갈비탕 カルビタン 牛カルビのスープ
매운탕 メウンタン 辛い魚介のスープ
삼계탕 サムゲタン 鶏の丸煮スープ

どれも「탕」がつくので、全部スープ料理だと分かります。1つの文字が4つの料理名に共通して登場する、シリーズの中でも特にわかりやすい回になりました。

実食:骨からほろっと外れる肉と、丸ごとのじゃがいも

運ばれてきた감자탕には、大きなじゃがいもが丸ごと1個沈んでいました。取り皿に肉を移すと、骨からほろっと外れるほど柔らかく煮込まれています。スープは見た目より辛さは控えめで、じゃがいものほくほくとした食感がよく合いました。

具材を食べ終えたあとは、残ったスープで볶음밥(ポックンパプ/炒めご飯)を作ってもらうのが韓国式の締め方です。骨の旨みが溶け出したスープでご飯を炒めるので、最後の一口まで無駄がありません。

おぎやはぎトラベルも絶賛。創業50年の名店「일미집(イルミチプ)」

今回訪れた일미집(イルミチプ)は、創業50年を数える老舗の감자탕専門店です。집(チプ)は韓国語で「店」や「家」を意味し、看板に書かれた「일미집」は「일미(絶品の味)+집(店)」という組み合わせだと分かります。

実はこのイルミチプ、日本のお笑いコンビ・おぎやはぎが出演するYouTube番組「おぎやはぎトラベル」でも紹介された店です。番組内では淑大入口(숙대입구)駅近くの店舗を訪れ、元祖カムジャタンの店として10点満点の評価をつけていました。看板の文字が読めるようになると、こうした「地元で長く愛されている店」を自分の足で見つけやすくなります。

動画で見る:イルミチプの감자탕

今日からできる5つのこと

  1. 食堂の看板に「〇〇탕」と書かれていたら、中身が何でも「スープ料理」だと判断する
  2. 감자탕の看板を見たら「じゃがいも」と「豚の背骨」、2つの由来を思い出してみる
  3. 갈비탕・매운탕・삼계탕を見かけたら、実際に声に出して読んでみる
  4. 감자탕を食べたら、締めの볶음밥(ポックンパプ)を必ず頼んでみる
  5. 店の看板に「집」とあれば、個人経営の老舗である可能性が高いと覚えておく

まとめ

감자탕という1つの料理名の中に、「じゃがいも説」と「豚背骨説」という2つの由来と、「탕=スープ」という応用の効く1文字が詰まっていました。看板の文字が読めると、料理の中身だけでなく、創業50年・おぎやはぎトラベルで紹介、といったお店の背景まで見えてきます。次にソウルの食堂街を歩くときは、ぜひ「탕」の文字を探してみてください。

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